英語でプレゼンをする――そう聞くだけで「大量のフレーズを丸暗記しないといけないのでは?」と不安に思う人は多いものです。学生時代の英語学習の記憶から、「覚える=正解」と刷り込まれている方も少なくありません。ところが実際には、プレゼンにおいて丸暗記は必須ではないのです。今日はその理由と、代わりに意識すべきことをお伝えします。
目次
暗記の落とし穴
暗記に頼りすぎると、次のようなことが起こりがちです。
- 緊張で頭が真っ白になる
どれだけ練習しても、本番で緊張すると一気に飛んでしまう経験は誰にでもあります。覚えた内容が多いほど、失敗のリスクも増えるのです。 - 思い出すことに集中してしまう
話す相手の反応よりも、自分の記憶を探ることに必死になります。結果として「伝える」ことより「忘れない」ことが目的になり、聞き手にとってはぎこちない印象に。 - 棒読みになってしまう
原稿を完璧に暗記しようとすると、言葉に抑揚がなくなります。声のリズムや表情が乏しくなると、内容が良くても相手には届きにくくなります。
必要なのは「引き出しを持つこと」
プレゼンで本当に役立つのは、大量の知識を頭に詰め込むことではなく、場面ごとの小さな引き出しを持つことです。
例えばオープニング。次の3つがあれば十分です。
- Good morning, everyone.
- Thank you for being here today.
- Let’s get started.
クロージングなら、こんな3つ。
- That’s all for today’s presentation.
- Thank you for your attention.
- I’d be happy to take any questions.
わずか数フレーズですが、実際にはどんな場面でも対応できます。「100個覚える」より「3つを確実に使える」ほうがはるかに安心です。
暗記に代わる練習法
では、暗記に頼らないためにはどうすれば良いのでしょうか。ここで効果的な習慣を3つご紹介します。
- 声に出して練習する
黙読ではなく、必ず声に出しましょう。自分の口や舌に馴染ませることで、体が自然に覚えます。英語は音の言語。頭で理解するより、口で慣れることが近道です。 - 小さな単位で繰り返す
長い原稿を一度に覚えようとせず、短いフレーズを繰り返し口にします。5秒〜10秒で言える長さを目安にすると、実際のプレゼン中でも自然に出てきます。 - 場面を想像しながら使う
ただ言うのではなく、実際の場面を想像しながら練習します。聴衆の顔、会場の雰囲気、自分の立ち位置――具体的なイメージがあるほど定着が早まります。
「暗記しなくても大丈夫」が与える安心感
英語のプレゼンに挑むとき、多くの人は「忘れたらどうしよう」と不安になります。しかし最初から「暗記しなくていい」と知っているだけで、気持ちはぐっと楽になります。
なぜなら、プレゼンの本質は「相手に伝えること」であり、「完璧に覚えること」ではないからです。フレーズの一言一句を間違えても構いません。むしろ少し崩した方が、自然で生きた英語に聞こえます。
まとめ
- 英語プレゼンに丸暗記は必要ない
- 大切なのは場面ごとの小さな「引き出し」を持つこと
- 声に出す/短く区切る/場面を想像する――この3習慣で自然に身につく
プレゼンは、暗記大会ではありません。必要なのは「自分の言葉で伝える」姿勢です。少数のフレーズを確実に使えるようになれば、堂々と話すことができます。
このブログでは、あなたが本来持っている魅力を大切にしながら、聴衆に心地よく響く形で届けられるよう、自然でのびやかな表現を一緒に探していけたら嬉しいです。

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