海外とのミーティング。
engineer と自己紹介したつもりが、相手が聞き返してくる。
data を説明しても、「Sorry?」と何度か止められる。
資料もロジックも完璧に準備したのに、日本語なら数分で終わる説明に時間がかかる。
となりでは、若手エンジニアがスラスラ話している。
「技術は負けていないはずなのに…」
そんなモヤモヤを感じたことはありませんか。
実は、こうした場面では「英語力」よりも、技術用語の「発音」が結果を左右します。
なぜなら、専門用語は文脈から推測しづらく、1音の違いで「通じない単語」になってしまうからです。
「apple(りんご)」を多少言い間違えても、会話の流れから相手は意味を補ってくれます。
でも「algorithm」を言い間違えると、相手の頭の中に「候補」すら浮かばず、会話が止まります。
あなたに必要なのは「ネイティブ英語」ではありません。
「グローバル会議で確実に通じる、10語の発音」です。
この記事では、技術者が最も頻繁に使うのに、日本人が最も苦手な単語を厳選しました。
各単語には「優先度」を表示。
⚠️が多いほど、最初に押さえたい単語です。
まずは、この10語から。
engineer /ˌen.dʒəˈnɪr/
⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️ 優先度:最上位(まずはここから)
カタカナ「エンジニア」に引っ張られて、最初を「エン」と強く言いすぎたり、「ニア」を2拍にしてしまいがちです。
英語では真ん中の /dʒə/ を弱く、「ニー」のところ /ˈnɪr/ にアクセントを置いて「エン・ジュ・ニァ」に近い一まとまりで出します。
よくある間違い
❌ エンジニア(日本語のリズム、5拍)
✅ エンジュニァ(英語のリズム、3拍)
アクセント位置の可視化
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日本語:
エ・ン・ジ・ニ・ア
● ● ● ● ●
全て同じ強さ(平坦なリズム)
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英語:
en ・ dʒə ・ NEER
○ ○ ●
最後だけ強く、高く、長く(上昇するリズム)
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解説
- 発音記号: /ˌen.dʒəˈnɪr/
- 音節: 3つ(en – gi – neer)
- アクセント: 最後 /ˈnɪr/
音節の比較:
日本語: エ・ン・ジ・ニ・ア(5拍)
英語: en・dʒə・neer(3拍)
→ 約40%短縮
【自己紹介で】
“I’m an engineer.”
❌ アイム・アン・エンジニア(●がバラバラ)
✅ アイム・アン・エンジュニァ(最後にしっかり山を作る)
develop /dɪˈveləp/
⚠️⚠️⚠️⚠️ 優先度:高
「ディベロップ」「デベロップ」と日本語のクセで e が長くなり、最初の /dɪ/ が「ディー」と伸びがちです。
正しくは最初の /dɪ/ は短く弱く、真ん中の /ˈvel/ を強く、「ディ・ヴェ・ロップ」に近いリズムで言います。
よくある間違い
❌ ディベロップ
❌ デベロップ(最初の /dɪ/ を長く発音)
✅ ディヴェロップ(最初は短く、真ん中を強く)
アクセント位置の可視化
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日本語:
デ・ィ・ベ・ロ・ッ・プ
● ● ● ● ● ●
全て同じ強さ
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英語:
di ・ VEL ・ op
○ ● ○
真ん中だけ強く(山型のリズム)
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解説
- 発音記号: /dɪˈveləp/
- 音節: 3つ(de – vel – op)
- アクセント: 真ん中 /ˈvel/
音節の比較:
日本語: デ・ィ・ベ・ロ・ッ・プ(6拍)
英語: di・vel・op(3拍)
→ 半分のリズム
【関連単語も同じパターン】
development: di・VEL・op・ment(○ ● ○ ○)
developer: di・VEL・o・per(○ ● ○ ○)
data /ˈdeɪtə/(米) /ˈdɑːtə/(英)
⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️ 優先度:最上
「データ」と長母音だけで覚えてしまうと、日本語イントネーションになり通じにくいことがあります。
米音では /ˈdeɪ/(デイ)にアクセント、英音では /ˈdɑː/(ダー)にアクセントが来ることを意識し、自分の軸となる発音をどちらかに決めて統一すると安定します。
よくある間違い
❌ データ(日本語のイントネーション)
✅ デイタ(米)
✅ ダータ(英)(どちらも最初を強く)
アクセント位置の可視化
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日本語:
デ・ー・タ
● ● ●
平坦
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アメリカ英語:
DEI ・ ta
● ○
最初を強く
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イギリス英語:
DAA ・ ta
● ○
最初を強く
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解説
- アメリカ英語: /ˈdeɪtə/
最初: /ˈdeɪ/(デイ)= 強く、長く
後ろ: /tə/(タ)= 弱く、短く - イギリス英語: /ˈdɑːtə/
最初: /ˈdɑː/(ダー)= 強く、長く
後ろ: /tə/(タ)= 弱く、短く
【重要な決断】
米音・英音どちらか1つを選んで統一
【グローバル英語の原則】
「一貫性 > 完璧さ」
project: 名詞 /ˈprɑːdʒekt/ vs 動詞 /prəˈdʒekt/
⚠️⚠️⚠️⚠️ 優先度:高
どちらも「プロジェクト」と一律に読んでしまい、名詞と動詞のアクセント位置が区別されないことが多い単語です。
名詞は最初 /ˈpro/ を強く、動詞は後ろ /ˈdʒekt/ を強くすることで、「プロジェクト」と「プロジェクトゥ」のようにリズムを分けます。
よくある間違い
❌ どちらも「プロジェクト」(区別しない)
✅ 名詞: プロジェクト(最初を強く)
✅ 動詞: プロジェクトゥ(後ろを強く)
アクセント位置の可視化
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名詞: /ˈprɑːdʒekt/
PRO ・ ject
● ○
最初を強く(物・プロジェクトを示す)
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動詞: /prəˈdʒekt/
pro ・ JECT
○ ●
後ろを強く(投影する/予測するなどの動作)
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解説
- 名詞: PROject(プロジェクト、計画)
- 動詞: proJECT(投影する、予測する)
他の例:
record: REcord vs reCORD
present: PREsent vs preSENT
conduct: CONduct vs conDUCT
パターン:
名詞 = 最初 ●・後ろ ○
動詞 = 最初 ○・後ろ ●
algorithm /ˈælɡə.rɪðəm/
⚠️⚠️⚠️⚠️ 優先度:高
「アルゴリズム」と /z/ で読んだり、音節を増やして「ア・ル・ゴ・リ・ズ・ム」と5〜6拍に分けてしまいがちです。
英語では /ˈæl/ を強く、その後は弱く流して「アル・ゴ・リ・ザム」に近い3〜4拍で一気に出します(/ð/ は舌先を歯に軽く当てる th)。
よくある間違い
❌ アルゴリズム(/z/ で読む、音節が多い)
❌ ア・ル・ゴ・リ・ズ・ム(6拍に分ける)
✅ アルゴリザム(3拍、/ð/ を使う)
アクセント位置の可視化
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日本語:
ア・ル・ゴ・リ・ズ・ム
● ● ● ● ● ●
6拍、平坦
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英語:
AL ・ go ・ rithm
● ○ ○
3拍、最初だけ強い(下降するリズム)
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解説
- 発音記号: /ˈælɡə.rɪðəm/
- 音節: 3つ(al – go – rithm)
- アクセント: 最初 /ˈæl/
- /ð/ を使う(th の有声音) “ズ” ではなく “ザ”
- 最初を強く、その後は弱く流す
- 音節の比較: 日本語 6拍 / 英語 3拍 → 半分のスピード
variable /ˈver.i.ə.bəl/
⚠️⚠️⚠️ 優先度:中
「ヴァリアブル」と r が弱くなり、アクセントもあいまいになるケースが多い単語です。
アクセントは /ˈver/ に置き、「ヴェア」をしっかり出してから /i.ə.bəl/ を弱く素早く繋げると、英語らしいリズムになります。
よくある間違い
❌ ヴァリアブル(r が弱い、アクセント不明確)
✅ ヴェアリアブル(r を強調、アクセント明確)
アクセント位置の可視化
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日本語:
ヴァ・リ・ア・ブ・ル
● ● ● ● ●
平坦
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英語:
VER ・ i ・ a ・ ble
● ○ ○ ○
最初だけ強く(その後は一気に弱く)
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解説
発音記号: /ˈver.i.ə.bəl/
音節: 4つ(var – i – a – ble)
アクセント: 最初 /ˈver/
リズムパターン:
VER(強く、長く)
i・a・ble(弱く、素早く)
colleague /ˈkɑː.liːɡ/
⚠️⚠️⚠️ 優先度:中
「コリーグ」「コレアグ」のように余計な音を入れたり、最後の /ɡ/ を落としてしまいがちな単語です。
正しくは2音節「カー・リーグ」で、真ん中 /liːɡ/ をしっかり伸ばし、不要な母音を挟まないようにします。
よくある間違い
❌ コリーグ
❌ コレアグ(余計な音を入れる)
❌ コリー(最後の /ɡ/ を落とす)
✅ カーリーグ(2音節)
アクセント位置の可視化
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日本語:
コ・リー・グ
● ● ●
または
コ・レ・ア・グ
● ● ● ●
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英語:
CAA ・ LEAGUE
● ●
2音節、両方やや強い
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解説
- 発音記号: /ˈkɑː.liːɡ/
- 音節: 2つ(col – league)
- 最初は /kɑː/(カー) “コ” ではない
- 真ん中は /liːɡ/(リーグ)をしっかり伸ばす
- 最後の /ɡ/ を落とさない
- 余計な母音を入れない
音節の比較
日本語: コ・リー・グ(3拍)、または コ・レ・ア・グ(4拍)
英語: caa・league(2拍)
→ 約半分
comfortable /ˈkʌmftəbl/
⚠️⚠️ 優先度:やや中
「コンフォータブル」と4〜6拍で読む癖が強く、日本語由来のアクセントになりやすい代表例です。
実際は「カムフタブル」に近い3拍で、「フォー」を伸ばさず最初の /ˈkʌm/ を強く発音します。
よくある間違い
❌ コンフォータブル(4〜6拍、日本語のリズム)
✅ カムフタブル(3拍、英語のリズム)
アクセント位置の可視化
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日本語:
コ・ン・フォー・タ・ブ・ル
● ● ● ● ● ●
6拍
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英語:
KʌM ・ FT ・ BL
● ○ ○
3拍、最初だけ強い
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解説
- 発音記号: /ˈkʌmftəbl/
- 音節: 3つ(com – fort – able)
- 実際の感覚では: com – ft – ble
音節の比較:
日本語: コ・ン・フォー・タ・ブ・ル(6拍)
英語: kʌm・ft・bl(3拍)
→ 半分のリズム
clothes /kloʊðz/
⚠️ 優先度:低め
「クローズィズ」「クロージズ」と音節を増やしてしまう、もしくは「close」と区別しようとして不自然になることが多い単語です。
実際の会話では th がほとんど聞こえず、/kloʊz/ に非常に近い音で発音されることが多い点を知っておくと、リスニングもスピーキングも楽になります。
よくある間違い
❌ クローズィズ
❌ クロージズ(音節を増やしてしまう)
✅ クロウズ(ほぼ /kloʊz/ に聞こえる)
アクセント位置の可視化
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日本語:
ク・ロー・ズィ・ズ
● ● ● ●
または
ク・ロー・ジ・ズ
● ● ● ●
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英語(実際の発音):
KLOUZ
●
1音節
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解説
- 発音記号: /kloʊðz/
- 実際の会話では /kloʊz/ に非常に近い
理由:
th /ð/ がほとんど聞こえない
↓
s /z/ に吸収される
→ “close” とほぼ同じ音
【重要な事実】
ネイティブも th をほぼ発音しない
会話では:
“close” = “clothes”(ほぼ同じ音)
【文脈で判断】
“I need to close the door.”(閉める)
“I need to wash my clothes.”(服)
【グローバル英語の原則】
「明瞭さ > 完璧さ」
完璧な th より、文脈を明確にすることが重要
pronunciation /prəˌnʌn.siˈeɪ.ʃən/
⚠️⚠️ 優先度:やや中
綴りの影響で「pronounciation」と読んでしまい、日本人だけでなく世界中の学習者・ネイティブも間違えやすい単語です。
正しくは /prəˌnʌn/ と「ナン」を2回繰り返す感覚で、「プロ・ナン・シ・エイション」のように /ˈeɪ/ に向かってアクセントが上がります。
よくある間違い
❌ プロナウンシエーション(pronounciation と読む)
✅ プロナンシエイション(pronunciation が正しい)
アクセント位置の可視化
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間違った読み方:
pro・NOUN・ci・a・tion
○ ● ○ ○ ○
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正しい読み方:
pro・nun・ci・A・tion
○ ○ ○ ● ○
4番目にアクセント
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解説
- 発音記号: /prəˌnʌn.siˈeɪ.ʃən/
- 音節: 5つ(pro – nun – ci – a – tion)
- アクセント: 4番目 /ˈeɪ/
覚え方:
「プロ・ナン・シ・エイション」のリズムで、eɪ(エイ)のところだけ強くする。
pro・nun・ci・A・tion
○ ○ ○ ● ○
まとめ
技術者が優先的に押さえたい英語発音10語:
- engineer(技術者)
- data(データ)
- develop(開発する)
- project(プロジェクト/投影する・予測する)
- algorithm(アルゴリズム)
- variable(変数)
- colleague(同僚)
- comfortable(快適な)
- pronunciation(発音)
clothes(服)
この記事でお伝えしたこと
- 技術用語こそ正確な発音が重要
- 優先度で「どこから直すか」を決める
- アクセント位置を●○で可視化
- 日本語と英語の音節数の違い
- ●○パターンで練習する
- 録音して客観的に確認する
発音は、ビジュアル化できます。
●○のパターンを見れば、どこを強く、どこを弱くすべきか一目瞭然。
グローバル英語の3原則(再確認)
完璧な発音は不要。
明確な●○パターンが必要。
技術用語の発音、●○で変わります。

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